不動産を売却する際に一括査定サイトを利用したことのある方もいるでしょう。
しかしなぜ不動産会社ごとに査定額が異なるのか、飛び抜けて高額な査定額を提示する会社があるのはなぜなのかといった疑問を抱いている方もいるかもしれません。
今回は、不動産会社によって査定額が異なる理由にくわえ、高額査定を提示する会社の意図について解説します。
不動産会社によって査定額が異なる理由とは
不動産の査定額は、近隣にある物件の取引事例や公示価格・路線価、立地条件といったさまざま要素を加味して算出されます。
とくに重視されるのは査定対象の不動産と似た条件の物件取引価格ですが、不動産会社によって比較物件が異なるため、査定額にも差が出てきます。
また、不動産会社の都合も査定額を左右する要素のひとつです。
たとえば自社に売却を依頼してもらいたいがために、あえて相場よりも高額な査定額を提示する不動産会社もあります。
一括査定サイト利用時の注意点やデメリット
一括査定サイトを利用すると、一度に複数の不動産会社の査定額を把握できます。
しかし、複数の不動産会社から営業の電話をかけられたり、訪問されたりといったデメリットもあるため、まだ売却を決めていない状態で一括査定サイトを利用するのは避けたほうが無難でしょう。
不動産会社によって提示する査定額が異なることから、不動産の適正価格がわかりにくい点もデメリットです。
また、一括査定サイトに登録している不動産会社は大手がほとんどであり、地域で長年にわたって営業を続けている地元密着型の不動産会社の査定を受けにくいデメリットもあります。
相場からかけ離れた高額査定を提示する不動産会社の意図とは
基本的に不動産会社は市場で売れるであろう価格を査定額として提示しますが、相場以上の査定額を提示する不動産会社が存在するのも事実です。
高額査定を提示する不動産会社の意図は、売主の気を引いて売却活動を委託してもらう点にあります。
不動産会社に入る収益は成約時に得られる仲介手数料のみなので、成約にいたらなかった場合はただ働きになってしまいます。
そのため、確実に顧客を囲い込む集客施策の一環としてあえて高い査定額を提示するのです。
しかし、相場よりも高い金額で売り出したとしても当然買い手は見つかりにくく、売却期間が長引くだけです。
売却するためには結局価格を下げざるを得ず、結果的に相場よりも低い金額で売らなければならない可能性もあるので、査定額の高さだけで不動産会社を選ぶのはリスクが大きいでしょう。
まとめ
不動産の査定額を算出する際には近隣の物件取引事例が参考とされますが、不動産会社によって比較物件が異なるために査定額にも差が出てしまいます。
また、相場よりも高額査定を提示する会社があったら、その査定額が適正かをしっかりと確認することをおすすめします。
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