今回は「住宅ローンが支払えず、任意売却を選ぶか競売にかけられるかしかない」という状態になったときに、引っ越し代を出してもらうことが可能なのかどうかについて解説します。
引っ越し代がもらえないケースともらえるケースをこの機会に知っておきましょう！
不動産を任意売却ではなく競売で手放すと引っ越し代は出る？
"不動産が競売にかけられてしまった場合に引っ越し代が出るのかというと、「競売の場合、引っ越し代を出してもらうことはまず不可能」
というのが答えです。
"
なぜなら競売の場合、主に転売目的とした不動産業者が買主となるケースが多く、そのような業者は収益を重視しますので、基本的に引っ越し代などの費用の捻出は認めてません。
さらに競売の場合、売却価格が通常の不動産売買価格より低い金額となるため、債権者側も債務者である住人の引っ越し代を支払いません。
競売では買主側も競売申立債権者である売主側も、その収益を減らしてしまう引っ越し代の負担などしてくれない、というのが一般的です。
不動産を任意売却した場合は引っ越し代がもらえるケースも！
不動産が競売にかけられた場合は引っ越し代を出してもらえませんが、任意売却なら出してもらえる可能性もあります。
ただし「任意売却なら引っ越し代が必ずもらえる」というわけではありません。
任意売却において引っ越し代がもらえるのは「債権者が善意で、売却代金の中から引っ越し代を捻出することに同意してくれたとき」のみです。
債権者にとって引っ越し代を出すことは善意であり義務ではありません、中には引越し代の捻出を全く受け付けない金融機関もあり、そのことを前提に以下のポイントを押さえておくことが良いでしょう。
一つ目は貯蓄やお金に変えられる資産もなく、引っ越し代がどうしても自力では捻出できないことを債権者に誠心誠意伝えることです。
二つ目は少しでも不動産が高く売れるよう、任意売却の相談や手続きをできるだけ早い段階からおこなうことです。
このなかでも特に「不動産が高く売れること」が重要です。
不動産が高く売れる＝債権者が回収できる金額が大きくなる、ということですから、引っ越し代の捻出もしてもらいやすくなるのです。
交渉の仕方ももちろんですが、まず早めの対処を心がけることを念頭に置いておきましょう。
まとめ
今回は不動産を任意売却した場合や競売にかけられた場合に引っ越し代が出るのかどうかを解説したうえで、引っ越し代を出してもらえるケースについても解説しました。
少しでもスムーズに売却できるよう、競売にかけられるのをただ待つのではなく、まずは任意売却の相談を検討してみてください。
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