嘉納治五郎と神戸市東灘区の関係を知りたいという人もいるのではないでしょうか。
ここでは、嘉納治五郎のゆかりの地にある神戸市立御影公会堂、神戸市立御影公会堂の嘉納治五郎記念コーナーについてご紹介します。
嘉納治五郎のゆかりの地にある神戸市立御影公会堂
嘉納治五郎が生まれたのは神戸市東灘区御影です。
この神戸市東灘区御影にある神戸市立御影公会堂には、嘉納治五郎の記念コーナーが設けられています。
御影地区は、神戸市とはもともと別の御影町でした。
御影町は「灘の生一本」で有名ですが、酒造業以外にも御影石の産地としても有名です。
この御影町の集会所として、嘉納財閥の分家の嘉納治兵衛が寄付を多額に行い、これに積立金や町費などを使って建てられました。
館内に入ると、大ホールとこの前にある銅像が目に付きます。
銅像は、公会堂を建てる時に貢献した嘉納治兵衛です。
嘉納治兵衛は、茶人としても有名で、全国酒造組合連合会会長にも就きましたが、公会堂が完成した次の年には白鶴美術館を建てています。
大ホールは、「白鶴ホール」ともいわれており、収容人数は約1,000人です。
神戸市と御影町が合併した昭和25年(1950年)以降も、最も神戸市で大きな集会所であったそうです。
神戸市立御影公会堂の嘉納治五郎記念コーナー
嘉納治五郎記念コーナーが、神戸市立御影公会堂にはあります。
このコーナーでは、嘉納治五郎の柔道着姿の銅像が真っ先に目につきます。
講道館の指導によって作られた、世の中で柔道着姿の唯一の嘉納治五郎の銅像ということです。
嘉納治五郎というと、間違いなく柔道着姿であるとイメージするでしょうが、これは非常に意外なことです。
嘉納治五郎は、やはり小柄な人であったような感じです。
銅像のそばには、柔道の精神として嘉納治五郎が唱えた四字熟語の「精力善用」と「自他共栄」があります。
この言葉は、嘉納治五郎が顧問として設立に関係した現在の灘中学校・高等学校の校是になっています。
「精力善用」というのは、「最大限に心身が持っている全ての力を生かして、世の中のためにいい方向に使うこと」です。
一方、「自他共栄」というのは、「相手を敬って、感謝することによって、信頼して助け合う心を育成し、自分のみでなく他の人と一緒に栄える世の中にすること」です。
また、一緒に御影の歴史がわかる「御影郷土資料室」が設けられていることもあり、嘉納治五郎が生まれた家や、彼の生家が造っていたといわれている日本酒なども展示されています。
まとめ
嘉納治五郎が生まれた神戸市東灘区御影にある神戸市立御影公会堂には、嘉納治五郎の記念コーナーが設けられています。
このコーナーでは、嘉納治五郎の柔道着姿の銅像や嘉納治五郎が唱えた四字熟語の「精力善用」と「自他共栄」などが展示されています。